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to the unknown ground

ゆっくり、あるきはじめよう。 はじめのいーっぽ!!

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Category: 海外登山

Mt.Aconcagua summit④


2014.1.15-2.2 /19days 

day14 C3コレラ 【アタック① トラバースにて撤退】
day15 C3コレラ(5970m) 【停滞日】
day16 C3コレラ→アコンカグア(6962m) 【アタック②】
day17 C3コレラ→BCムーラス
day18 BCムーラス→コンフレンシア
day19 コンフレンシア→メンドーサ



大トラバース地帯を渡りきる途中で撤退をしてきた
着実に懸命な判断をしていけば防げたはずの、体力消耗による撤退

もっとやれたはずっていう無念さが考えれば考えるほど溢れた
でも後から考えたって、もうその後悔は取り戻せない
「その時」は一回しかないのだから

早々にテントに戻ってきた午後
C3はほとんどの人がまだアタック中でガランとしている

テントに入ってからも私達の空気はどんよりしていた
やり切れてないって事がこんなにも重苦しいとは


その頃、なんと昨日BCまで下りたはずの田口君が現れた
途中で友人の宮西君とスレ違ったものの
BCで彼がC3まで上がった事を聞いて一日でBCから再びここまで上がってきたそう
なんという根性!高所に強い田口君にしか出来ない凄技

田口君は一日ズレで明日のアタックを目指すと言う

そんな事を聞きながら身も心もボロボロになってかずと沢山話をした
かずには私の山への想いを一番に理解して欲しかったから
「ここまで頑張れたね」って事を真っ直ぐに受け止めれない事を分かって欲しかった

泣き疲れてその日は死んだように寝入った


①


翌1月29日、登山15日目
この日は下山する予定だった
朝起きて、なんとも言えない気持ちでお茶を沸かす

隣のテントの宮西君は、昨日高度障害であと一歩の所引き返してきていて
明日再アタックをかけると言う
前に聞いた天気予報では30日からは再び強風になると言う事だった

すぐに下山するつもりだったけど、やっぱりどうしても諦められない
外に出て、他パーティーのガイドに天候を聞いてみる
わざわざ無線でBCまで最新の情報を聞いてくれたガイド
返ってきた答えは
30日は持ち直して風が再びおさまるとの事

これは、神様が与えてくれたもう一回だけのチャンスかもしれない

行こう
もう一度
やり切る為にもう一度行く!

この時既に6000mの高地に4日目
これ以上高所にキャンプするのは良い事ではない
まさか2度アタックするとは食料やガス、体力の余力を見ても考えてなかった事
それでも余力をかき集めて再アタックをする事に決めた

ほどなくして田口君がアタックから戻ってきた
高所に強い彼は圧倒的なペースでこの日一番に頂上に立ってきたと言う


その日の晩は興奮より緊張が勝ってほとんど眠れなかった



1月30日、登山16日目
再アタック
前回の早朝出を修正してAM5:00発とする

入念に準備をする
大事なのは気持ちの落ち着き

天候は全くの無風、星空が綺麗に見えている
この奇跡的な最良のアタック日和を狙って、団体こそいなかったものの
たくさんの少人数パーティーがほぼ同時にAM5:00にスタートをした

再び宮西君と3人一緒に歩き出す
今度は皆一層慎重に、細かく確認をし合う

宮西君が休憩等良いタイミングで声をかけてくれる
2人で登った時よりずっと心が落ち着いて登れる

天気は2日前よりずっと落ち着いている
風がないだけでこんなにも気温が違うものか
もちろんマイナスだけれど、寒さはまだ感じれない

順調に前に進んでたように思ったけれど
高山病の出が早かった
6000mにいくら長くいても、この高所では長くいる方が危険であって
これ以上に順応する事がないみたいだ

前回、無我夢中で覚醒した様にガシガシ歩けた時と違って
一歩ずつが重たい登りだった


インデペンシア小屋の手前で朝日を迎える
②

③

風は完全に無風
音の無い雪山の中はただしんとしている
なんだか穏やかで別世界みたい


雪が大分落ちて、トレースもしっかりしてる
歩き始めて4時間半、AM9:30にインデペンデンシア小屋着
ここまではまだ序盤戦だ

そして大トラバースへ
吹き飛ばされそうだったここは、歩きやすい一本道になっていた
④
ゆっくり進んでいくトラバース
700mは長くて、しんどかった

私達が撤退したポイントはトラバースの後半に差し掛かる部分だった
ほぼトラバースは終わったものと思っていたけれど、これが全然甘かった

後半は急に斜度が上がってかなりの急勾配になる
右側は遥か下BCまで谷底になってる
いきなりの急登に心臓がおいつかない

トラバースを渡りきった時には、既にPM1:00を回ってた


次に待ち受けてたのは最大の核心部、グランカナレーター
標高差300m、斜度40度もある超急斜面を一気に上がる
⑤
下を見れば下界は眩暈がするほど遠くて足元がすくむ

このグランカナレーターは、通常であればもろもろのザレ場で
中々前に進めない難関と言われてる
この時は雪がかなり多く、おかげで楽には登る事が出来たよう

⑥


標高が6600mを越えるカナレーター
ここでのこの急登は容赦ない
ほとんど足が進まなくなる

カナレーターに入って、かずに一気に高度障害が現れた
今まで高所には強かったかずが、初めて動けなくなっている

私はと言うと小まめに高山病になるせいか、意外に分散させられている
そしてまたまた妙な覚醒をし、強気で前に進めてる
普段強い人が急になる方が反動はかなり酷いみたい

グランカナレーターはきつかった
かずの足も一歩が全然踏み出せなくなってる
ずっと前に見える宮西君の背中をなんとか追う

目の前はもう他に何も高い所がなくなって、先に広がる山脈がずーっと見える
景色は今までにないくらい最高なのに、歩みは遅々としか進まない

⑦

⑧


ようやく登り切ったと思ったら、今度はぐるりと左側へ大回りなトラバースが待っている
しんどかった
とにかくしんどかった

先に登頂を果たした人達が次々にあと少しだと声をかけてくれる


トラバースを一歩進んでは止まって、ゆっくり歩いて
ふと振り返ると後ろに逆サイドのアコンカグアの南壁が見えた
稜線が目線と同じ高さに見える
⑨

このアコン南壁を見た時は鳥肌が立った
今までに見た稜線の中で、一番に綺麗な稜線
カッコよかった
あと少し、南壁をパワーにして進んでいく

先に進んでいた宮西君から声がかかる
「大丈夫ですか、来れそうですか!?」
なんとか必至に最後を上がる私達

⑩


しんどかった
辛かった
長い長い道のり


そして辿り着いた



2014.1.30
PM5:15
アコンカグア峰 6962m 登頂
⑪

頂上にはアルミで出来た小さな十字架が一つ
平らに広いてっぺんからは周りが360度見渡せた


この頂上から繋がっていく稜線
今ここが南米大陸の一番高い頂なのだ
⑫


登れた
やり切った
登頂した時は実感なんて全く沸かなかった


ここにこれたのは宮西君が引っ張ってくれたから
3人でてっぺんに立て事が何より嬉しい
「頑張ったのは、美紀さんの足ですよ」っていう宮西君がカッコよかった
⑬


実はこの時、私達はタイムオーバーをしていた
本来であればアコンの登頂タイムリミットは16時
この日は天候が非常に良く、17時まで登山者が登っていた
頂上付近にはレンジャーが居て注意を促している

宮西君が頂上直下に居た時、時間は16時半
私達がかなり遅れを取ってる事をレンジャーから指摘され、
なんとかギリギリ17時を過ぎても登らせてもらい
とにかく急いで下るように宮西君が注意を受けてしまったのだ

申し訳ない気持ち一杯で
登頂したのも束の間、とにかく急いで下山を始めた


この日は本当に天候が良かった
完全無風で夕方まで雲がかからない日なんて、本当に珍しい

この奇跡に近い天候のおかげで
私達は時間をオーバーするぐらい遅くても、登頂する事が出来た
なんだか撤退から一変して完璧なぐらいのシチュエーションに
ただただ山に「登らせてもらった」としか思えないのだ

⑭


急いで下る下山
この道のりはある意味登り以上に大変な道のりだった

かずが下りで完全に足をやられてしまった
慣れないアイゼンでの歩行と疲労で、ほとんど足腰が立たない状態
一歩進むも足が痛んでしまい、こんなに辛そうなかずを見てるのは胸が痛んだ

それでも暗くなる前には絶対に下山しなければならない
私は高度が下がればかなり回復し、とにかく一刻も早くかずをおろさなければと焦った

太陽が影って、日陰にはいると一気に気温が下がる
でも、この日見れた夕暮れは焦りを忘れそうになるくらい綺麗で
ずっと先まで幾重にもアンデスの峰々が連なっていた
⑮
ヘロヘロになりながらも3人で後少しと励ましあって歩いた


無事にC3に到着したのはPM9:00過ぎ
早朝に出発してから16時間
アコン登頂としてはありえないくらい遅いタイムだったと思う


キャンプ地に下りてまず迎えてくれたのは田口君
先にBCへ下りる予定だったのが待っていてくれた
私達の下山があまりにも遅いため、危うくレスキューが発動する所だった、と

そして私達の下山と同時に顔見知りの韓国人が一名遭難した事が分かり
ドタバタとレスキューを呼ぶ話になった
彼は一晩6000mでビバークをし、翌朝無事に救出された


登頂はしたけれど
自分達のギリギリの登山に、周囲に心配を掛けてしまった事
高峰は危険と隣り合わせな事のを改めて感じ
一概に登ったぞー!と喜ぶ事は出来なかった

それぐらい重みのある大きな大きな山だった



登頂翌日
一気にBCまで下りる

今まで半分ずつ荷揚げしていた荷物を今度は全部担ぎ、長い道のりを歩く
緊張していた疲れが一気に出て、体が全く動かなくなってしまった

天候待ちと再アタックで既に予定より4日もオーバーをしていた
早く家族に連絡を入れたくて、早く下界に帰りたくて
でも10日以上かけて来た道のりは本当に長かった

⑯
あれだけあった雪はびっくりする程溶けて
今はただのザレ場になっていた

この1月は天候がすごく悪くて
結局私達が山に入ってる間でもアタックが可能だった日は丁度あの3日間だけだったそう
本当にもう運が良かったとしか思えない


3日かけて麓まで下る道のり
なんだか穏やかで行きに来た道とは全く違う場所に見える
⑰

⑱


最後は4人でゲートまで戻ってくることが出来た
⑲
アコンカグア、無事に下山!



田口君と宮西君には本当にお世話になった
下山する頃にはすっかり意気投合して
下りたその足で、まずは4人で祝杯をあげた
⑳


海外の高峰の中で出会うなんて、一生探してもないような出会い
私達はこの2人に勇気付けられて、2人のお陰で登頂できたと思う
これからもきっと繋がっていく、大切な仲間が出来て本当に嬉しい




19日間の長い長い山生活
2014年最初にアコンカグアに登頂する事が出来た
この山で学んだ事はとても大きい

色々と考える事はあるけれど
100%やり切れたって事が一番
その結果私達は運よく登れたってだけ

やり切れた!!って思えて本当に良かった




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